子どもの集中力を高める【夢中のメカニズム】

子どもに宿題をやるよう促しても、机に座るだけで全然集中して勉強できない、こういった経験は誰しもあるもの。「集中しなさい」と言えば言うほど出来なくなってしまう、というパパママの悩みは多いものです。しかし大人でも「今日は何故か集中できないな」と思う日は必ず

あると思います。今回はそんな「集中力」のメカニズムと集中力を高める方法をご紹介します。

この記事は、20年以上サッカー指導をしてきた私の経験や知識を基に執筆しています。10人の子どもがいれば人数の分だけ育成方法が変わります。だからこそ保護者や指導者たちが正しい知識を身に付け子どもたちと接する必要があります。本サイトを上手く利用しながら大人とは何かを一緒に学んでいきましょう。

集中力に関する他の記事も読んでみてください

目次

■ 子どもの集中力が続かない原因

子どもの脳は発達途中のため、そもそも集中力が持続しにくいといわれています。興味や関心が色んな所に向きやすいこともあり、長くても5分∼15分集中できればいい方だと思ってください。
しかし、まったく集中できない子どもや、ちょっとだけやってすぐに集中が切れてしまう子もいます。そんな集中が続かない原因を3つにまとめました。

〇 先天的なもの

人間は先天的に「集中タイプ」と「拡散タイプ」に分かれていると言われており、
「集中タイプは」自分の興味のあること、楽しいことに抜群の集中を発揮するといわれています。また、テスト前の一夜漬けなど必要に迫られたときの集中力も高いです。
「拡散タイプ」は真逆で、周りで起こっている出来事や人の動きが気になりやすく、集中力が高くありません。しかし、言い方を変えれば「常に周りを見ている」「変化に敏感」などの強みになる部分も多いです。集中力は後から伸ばすことも可能なので、子どもの成長にあわさて焦らずじっくり関わっていくことをお勧めします。

〇 誘惑が多い

勉強をする机の上におもちゃが散らばっていたり、テレビがついていたり、兄弟が近くでゲームをしていたりと様々な環境的な誘惑は集中を阻害してしまいます。なので、視界からはおもちゃなどの誘惑を、聴覚に働くテレビやスマホなどの雑音は取り除いてあげましょう。子どもが集中するためには家族の協力が必要です。

〇 睡眠不足

集中とは、つまり脳の一機能のことですので、脳が疲れているときに適切な集中状態に入ることは難しいです。また脳の疲れは睡眠不足から来ていることが多いため、集中ができないことと睡眠不足は密接な関係にあると言えます。お子さんの睡眠時間は十分に確保できているか、いま一度確認してみてください。

■ 勉強と集中力の関係

パパママの本音としては「どうすれば子どもは勉強に集中できるのか?」だと思います。こちらも解説していきます。

分析

勉強が嫌い、好きじゃない

一番の問題は子どもが勉強を嫌いなケースです。誰しも好きなことや得意なことには時間を忘れるほど没頭して「夢中」な状態になれると思います。この「夢中」な状態が理想的な集中なのですが、嫌いなものを嫌々やらされている状況だと「夢中」になることはほぼあり得ません。大人でも嫌いなことや苦手なことを「集中してやれ!」と言われても難しいですよね。子どもも一緒です。面倒なことや面白くないことを「夢中」にはできません。
まずは、勉強を好きになるところから始めましょう。

ルール

勉強を好きになる

勉強を嫌いになる理由は人それぞれですが、大きく分けて2つ。親に勉強しろと言われ続けて嫌いになる場合と、勉強が難しくて考えたくない場合です。
前者の場合は、時間を決めてやることが効果的です。例えば、子どもの集中は5∼15分だから、10分勉強したら20分ゲームをしていいなど、ルールとご褒美を決めておくことでモチベーションにも繋がります。短い時間を設定することがポイントです。
後者の場合、勉強に対してマイナスなイメージを既に持っている場合が多いので、簡単な問題や得意な科目の勉強を徹底します。算数でいうと100マス計算など、復習にもなり頭の体操にもなる簡単なものを選びます。そして解けたら褒めてあげてください。そうやって無理せずに問題を解く感覚を身に着けることができれば少しずつ苦手意識が払しょくできます。

※ご褒美をする場合は、慎重に行ってください。何事もご褒美がないとできなくなってしまいます。同時にボランティアや感謝の心なども教えてあげていくことをお勧めします。

スイッチ

メリハリが大事

②でも触れましたが、勉強の時間と遊ぶ時間をしっかり分けて考えるのは親にとっても子どもにとっても大切です。もし時間を決めていなかったら、親は子どもに「早くしなさい」と言いますが、子どもとしては面倒なので後回しにします。すると親はイライラしながら何度も「早くしなさい!」、子どもも怒鳴られていい気分ではありません。
毎日こんなことが続くと、親も子もしんどいですよね。なので遊ぶときは遊ぶ!勉強するときは勉強する!というメリハリをつけることで勉強嫌いを克服しつつ、集中力も高めます。

■ 遊びながら集中力を鍛えるゲーム

続いては遊びながら集中力を鍛えるゲームを3つご紹介します。子どもの集中力は長続きせず、苦手なことなどに対しては余り発揮されません。ここで考え方を変えて、苦手なことではなく得意な遊びで集中力を養いましょう。

〇 トランプ

カードゲームは短時間で1ゲームが終わるため集中の練習には最適です。記憶力を伸ばす神経衰弱や、思考力を養う大富豪など親子のコミュニケーションにもなるのでお勧めです。

〇 ボードゲーム

オセロや将棋、五目並べなど頭を捻りながら戦略的な思考も身に着けることができます。考えることが好きになれば、勉強なども得意になる可能性は高いです。

〇 積み木やパズル

知育玩具の代表ですね。パズルは注意力や記憶力、考える力などバランスよく脳を鍛えることができるおもちゃです。ジグソーパズルなどは好きなキャラクターのものなども多いため子どもも取っつきやすく、難易度を上げれば更なる集中力向上が図れます。

あくまでも子どもが興味を持っていることが前提となります。遊びも強要すると面白くなくなります。まずは興味・関心を上手く引き出してあげる事が大切です。大人が一緒になって遊んであげることもいいですね。

■ 集中力というメリット

集中力は素晴らしい能力です。スポーツでも仕事をするときでも、人の話を聞くときでさえ必要な力です。この力をコントロールすることが出来れば、子どもでも大人でも自分の道を極めることができるでしょう。しかし、集中力は一朝一夕で身に付くものではありません。まずは自分のできることから、コツコツと頑張ることが「夢中」への近道です。

  • URLをコピーしました!
目次